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編集しながら暮らす

人生実現するための空間

· 編集,部屋,写真

『編集する暮らし』とはどういうことでしょうか?

 

我々が考える編集する暮らしとは、2つの意味があります。

ひとつは手を使って創ること。もうひとつは、人生実現に必要な空間をイメージすることです。

 

突然ですが、ホームセンターに行ったことはありますか?

ここで言うホームセンターは東急ハンズのようなところではなく、大きな木材や建材などが売っている、広〜いホームセンターのことです。私が自らの意思でホームセンターに初めていったのは、約8年位前だったと思います。ありとあらゆるものが売っていて興奮したのことを思い出します。それが編集する暮らしに、どう関係あるのでしょうか?

 

 私が感じることのひとつに「おそらく生活に必要なほとんどのモノは自分で作れる」というのがあります。amazonなどで必要なものを購入することは簡単なのですが、効率優先・価格優先で買ったモノは遅かれ早かれ消費を繰り返す、ただのモノとなってしまうと感じます。買っては捨て、買っては捨て、の繰り返しです。また既製品は厳密に、自分の生活空間にぴったり合うことはないのでモノに自分が合わせることになります。

 

 必要なものを自分で創ることは、不思議と気持ちが安定します。

あと、私の個人的な経験なのですが、ホームセンターの名もない部品で生活の問題を解決したとき、「よっしゃ!」といった喜びを感じます。特に普段あまり見ることのない建築金具などは、星の数ほどの種類があり、組み合わせによってほとんどの問題が解決できると思います。

 世の中で売られている製品の本質を考えるようになると、このような地味〜な部品で解決できることが少なくありません。東急ハンズなどで、企業が商品名をつけてPRして製品となっている多くは、ホームセンターの名もないパーツで済んでしまうのです。また100均などで事足りることもあります。

薬や食べものなどはもちろん代用できませんが、この経験をするとホームセンターに行くのが楽しくなります。

 

 木材を切ったり、着けたりして自分の手で作ることも、こんな時代だからこそ意味があるのかもしれません。

我々は『編集しながら暮らす』を自ら実践していきますので、RRPでDIYする家具や小物など、また今後ご紹介していきたいと思います。

 

さて、『編集しながら暮らす』のもうひとつの意味である、「空間をイメーすること」とは? どういうことでしょうか。

 

長い間日本の賃貸住宅では、住まい手が部屋に自分の生活パターンを合わせて暮らすことを強いられてきました。画鋲ひとつ刺すことができない部屋では、自分の人生実現に必要なイメージなど湧いてくるはずもありません。プロジェクトメンバーである私自身も長い間ずっとそのように感じてきました。この数年、新しいものが良いという雰囲気もかなり変化してきたようにも感じられ、徐々に自らの生活のイメージをもとに空間を創造していく人々が増えてきたように思います。

 

 賃貸住宅であっても、同じ人間が生活する訳ですから戸建や所有と同じように、生活のイメージに空間を合わせていくことは自然な流れであることは間違いないと思います。賃貸住宅でそれを実現することは困難であることは確かに理解できます。しかしずべての賃貸住宅で難しいかというとそうではなくて、RRPのように築古のマンションにおいては、住まい手の生活のイメージに合わせるような空間創造が可能だと考えています。そしてそれを可能にしようとするのがRRPです。

 

 例えば、RRPのキーワードのひとつである ”写真” を例にあげてみます。

モデルさんの撮影やブツ撮りなどの際に、街の写真スタジオやスペースマーケットなどの時間貸しで部屋を借りるとなると、創造以上にお金がかかります。時間単位で費用がかかる上、機材の運搬や希望日通りに予約が取れないなど、なかなか思い通りにいきません。そんな時、RRPでは建物全体の中でその時必要なことを実現する空間があれば、その空間を有効活用していきます。今回はブツ撮りのテスト撮影および本番撮影の為に、工事前のお部屋を写真スタジオにしました。期間限定ですが、機材を一旦運び込めばあとは設置したままでOKなのでとても助かります。

 

 今後可能性のあるモノとしては、キーワードである、音楽、ピアノ、映像、料理、イラスト、テニス、木工、DIY、などなど、その時必要な空間を実現していきたいと考えています。

 

 コミュニティ全体に必要なものであれば、期間限定ではなく恒久的に空間を実現させる可能性もありますし、一室であってもシェアという形で利用していくのもアリかなと思います。

 

『編集する暮らし』は一室だけでなく、建物全体の資源、空間を通して必要なものを創造しながら暮らしていくことを目指しています。